電車やバスなどの交通機関を利用したときや、冠婚葬祭の慶弔費など、お金は出ていったのに領収書がもらえないから経費にできない…と思っていませんか。
それ、出金伝票を書いていれば経費であると証明できます。
とはいえ、出金伝票をご存じない方もおられると思うので、この記事では出金伝票の書き方について解説していきます。クラウド会計ソフトに入力しただけでは信頼してもらえないので、しっかり証拠として残しておきましょう。
出金伝票とは
出金伝票とは、その名の通りお金が出ていったときに記録するための伝票です。
電車やバスなどの交通機関を利用したときや冠婚葬祭費など、領収書のもらえない支出を記録して、経費であると証明するために書きます。
そのほかにも、自動販売機でコーヒーを何本か買って現場のスタッフに差し入れしたときや、打ち合わせ時に割り勘で支払ったカフェ代などなど、領収書のない支出は意外と身近にあるものです。
また、もらった領収書を紛失してしまったときにも出金伝票は使えます。「領収書がないから経費にできない」と思っていると損をしてしまう可能性があるので、しっかり伝票を書いて残しておきましょう!
出金伝票の書き方
出金伝票は、以下の項目を記入していきます。
- 伝票ナンバー
- 日付・・・現金を支出した日
- 承認印・係印
- コード・・・取引部門が分かれている場合に使用
- 支払先・・・支払った相手の会社名など
- 勘定科目・・・旅費交通費、接待交際費などの科目
- 摘要・・・経費として支払った目的や詳細
- 金額・・・実際に支払った金額
上記の黄色のマーカー部分は必須項目です。
その他は経理事務に支障がなければ書く必要はありません。特にひとり企業の場合は、承認印やコードは意味がありませんので、押印・記入する必要はないでしょう。
勘定科目は、会計ソフトに入力する際に必要ですので、必ず書いておくことをおすすめします。
出金伝票使用時の注意点
出金伝票を記入する際は、消費税もしっかり分けて記入しましょう。とくにインボイスを発行する場合は、確定申告時に混乱を招くので、税率と消費税額も記入しておくことをおすすめします。
また、出金伝票の法人税上の保存期間は領収書やレシートと同じ7年です。電子データとして保存する場合も同じく7年ですので、1年ごとに封筒などに入れて保存しておきましょう。
まとめ
出金伝票は現金を支出したことを記録する伝票です。領収書のもらえない支出に使用できますが、必要な項目をしっかり記入しておかないと、経費として認められない場合があります。
出金伝票は100円ほどで購入できるので1冊手元に置いておきましょう。